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◆本社蔵 研究室からの酒造り日記 12月20日
研究室では分析業務として、主に酒母、醪(もろみ)、麹、半製品(貯蔵酒など)、製品の分析を行っています。
酒母や醪は糖化やアルコール発酵により刻々と成分が変わっていきますので、ほぼ毎日科学分析を行います。分析する項目はアルコール分、日本酒度(重ボーメ度)、総酸度、アミノ酸度、グルコース(ブドウ糖)濃度などです。
12月に入り本格的な寒造りも始まり仕込む酒母や醪が増え、分析点数も多くなりました。最近は酒母の分析点数が10点ほど、醪の分析点数が30点ほどになります。分析機器による分析が多いのですが、午前中は分析機器が動いてない時間がないほどです。
麹の分析では糖化酵素、たんぱく質分解酵素などの酵素力を分析します。糖化酵素はお米のデンプンを糖に分解する酵素です。たんぱく質分解酵素はお米のタンパク質をアミノ酸などに分解する酵素です。酒造りではこれらの酵素のバランスが重要であり、酒母、醪はもちろん純米酒、吟醸酒などの種類によって酵素力の目標の値が異なります。
半製品、製品の分析ではアルコール分、日本酒度、総酸度、アミノ酸度、グルコース濃度などを分析します。製品は調合、ろ過などを行い最後に目標のアルコール分まで割水を行います。製品のアルコール分の分析はお酒を蒸留し、蒸留した液中に浮ひょうを浮かべて行います。浮ひょうは、わずかな温度の違い(0.5度くらい)でも誤差がでてしまうのでかなりの神経を使います。
研究室では他に衛生管理、酵母培養などもしています。
月に一回、定期的にろ過機、瓶詰め機などのふき取り検査(微生物検査)を行っています。さらに必要に応じてその都度行い、すぐに対処するようにしています。
弊社ではほとんど自家酵母で仕込んでいます。酒母に添加する酵母の培養を研究室で行っています。酵母はアルコール発酵を行うのはもちろん、吟醸香などの香りにも影響があります。酵母が異なれば発酵の仕方、香りの出方も異なり、酒造りにとって酵母は大変重要です。
12月になり、蔵では吟醸造りが始まりました。吟醸の仕込みの日には朝早くから作業があります。私が出社(7時半)するころには仕込みが始まっています。
今年も残りわずかですが、今年は風邪もひくことなく過ごせたので、来年も健康には気をつけて頑張っていこうと思います。最後になりましたが今月で私の担当も終わります。
文章で説明するのは難しいなと思いながら書いてきました。ほんの少しかもしれませんが、研究室の仕事が分かっていただけたのであれば幸いです。3ヶ月間読んでいただいてありがとうございました。
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