HOME > 酒造りのこだわり
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浦霞の酒造りの基礎を築き上げた南部杜氏の至宝、平野佐五郎、重一。2人が蔵に遺したのは、麹造りや低温長期発酵の技はもちろん、基本に忠実に、一つ一つの作業を丁寧に行う「凡事徹底」の精神。そして、毎年新たな気持ちで、常に探究心を持って望む姿勢でした。今も杜氏以下蔵人がその技と精神を受け継ぎ、妥協のない酒造りを行っています。
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吟醸タイプの市販酒がほとんど市場になかった1973年に誕生した「浦霞禅」。松島・瑞巌寺とのご縁がきっかけとなって開発が始まり、苦労しながらも需要を開拓。時代の流れや嗜好の変化にも対応し、技術の積み重ねによる品質向上を続け、浦霞を代表するロングセラー商品となりました。時代の最先端を走り続けてきた、浦霞の宝ともいえる「浦霞禅」の誕生から50年の歩みを振り返ります。
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江戸時代から300年の時を重ねて令和の今、浦霞は新たな挑戦を始めました。浦霞発祥の「きょうかい12号酵母」による酒造りを復活し、新商品をシリーズ展開して浦霞禅と並ぶ商品群に育て上げていくことです。その一つが、木桶仕込みによる生酛純米酒。かつて使われていた酵母、道具、造りをよみがえらせ、温故知新で未来を切り開くことに挑んでいます。
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1724年創業。古くから多くの歌に詠まれた風光明媚な塩釜の地で歴史を紡ぎ、その酒質も地域の食文化とともに育まれてきた浦霞。1994年には東松島市に矢本蔵を新設。日本酒を取り巻く社会環境が大きく変化する中で、地方の酒蔵は地域との共存共栄がさらに求められる時代になっています。私たちはこれからも日本酒を通して塩釜、東松島、そして宮城を発信し、地域における存在価値を磨くことで、共に発展を遂げていきます。
浦霞の本社蔵が位置する塩釜は、太平洋に面する風光明媚な港町です。
「浦霞」の酒銘は、鎌倉時代の武将であり、歌人としても知られる源実朝が古来より歌枕の地であった塩釜の春の訪れを詠んだ歌から命名いたしました。
酒銘「浦霞」には、塩釜の浦に霞がかかったやさしく美しい景色が表現されており、ほのぼのとした春のような酔い心地のお酒を目指して醸されています。
塩釜の 浦の松風 霞むなり
八十島 かけて 春や立つらむ
金槐和歌集 源実朝
〈意訳〉
塩釜の海を優しく吹きわたる風が霞んで聞こえるようだ
湾内の島々にもいっせいに春が訪れたのだろうか
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精米
2
洗米/浸漬
3
蒸米/放冷
4
麹つくり
5
酒母つくり
6
醪(もろみ) 仕込み
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上槽(じょうそう)※1
8
ろ過/火入れ※2
9
貯蔵/調合・割水
10
火入れ※2/瓶詰め
※1 アルコールを添加する場合は上槽直前に醪に添加いたします。 ※2 生酒等一部商品では火入れはいたしません。